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活力と活気溢れる、元気な村づくりを目指して

下平喜隆村長

※この記事は長野県人会連合会発行の「信州の東京」10月号に掲載された内容です。

◆はじめに
豊丘村は長野県南部、天竜川左岸、天竜川を挟んで飯田市の北東部に位置しています。東側には、大鹿村を挟んで南アルプスや、その前衛の伊那山脈を背負い、村の面積約76㎢の内およそ80%が森林です。
日本一とも言われる河岸段丘には、果樹を中心とした農地が広がり、下段には水田と住宅地、工場団地などがバランスよく存在しています。山間部はほとんどがアカマツ林で、その恩恵により、「松茸」の生産量が、質とともに日本最高であると自負しています。
人口は、平成29年9月1日現在、6、760人、世帯数2、129戸です。
災害に関しましては、平成20年8月の降雹による果樹の壊滅的被災以降は、大きな災害もなく安全性の高い、住みやすい土地柄と言えます。
10年後の2027年にはリニア中央新幹線が開業し、長野県駅(仮称)が設けられる飯田下伊那地域は、長年、高速交通網の進展の中で、中央自動車道以外、恩恵を受けることがなかったため、東京を中心とした我が国の発展からすれば陸の孤島と、捉えられてきました。
しかし、リニア中央新幹線の開通により、品川より45分、名古屋より27分という時間距離の恩恵を受けることとなります。三遠南信自動車道の開通もそのころとなるはずです。豊丘村もそのリニア駅から十数分の立地条件となります。大きな変化が我が村を始め、飯田下伊那、伊那谷全体に波及してくるものと思われます。長い間、「都の塵も通い来ぬ」と飯田下伊那地方を代表する高校の校歌に歌い込まれた私たちの故郷が、リニア開通を機に、良くも悪しくも変化を遂げていくことは間違いありません。
今を生き、行政を預かる私たちは、「明日のためにいま何をすべきか」未来の可能性を見つけるだけでなく、「可能性をつくり、広げること」がなにより求められているのです。

豊丘村は昭和30年に神稲(くましろ)村と河野村が合併して誕生しました。初代村長が農協の組合長(当時は公職に等しい)だった以外は、役場出身者で村長を独占してきましたが、6代目の私が村長として初めて民間から選出されました。
民間選出のカラーを具体化するためにピーター・ドラッカーから学んだマネジメントを引き合いに、役場という組織は病院や学校や企業と同じく社会の組織のひとつであり、組織は唯一その組織を必要とする人たちのために存在すること。つまり、役場というものは、企業などと同じく、顧客としての住民のために存在している。住民の現状や価値観を理解したうえで潜在的なニーズを見極めるマーケティングを行い、新しい施策を構築したり、今執行している施策を時代遅れにならないようにイノベーションを繰り返し行うことによって、住民の皆様が満足していただくために私たち役場があることを、繰り返し職員に理解してもらうよう、様々なタイミングで伝えました。 もちろん、税務課などの公平・公正が求められる職場も役場には存在しますが、基本は変わりません。
また、明るくモチベーションの高い職場とするためには、挨拶が欠かせません。職員誰もが来庁者や職員同士に大きな声で挨拶ができるよう、民間企業で使っている「誓いの言葉」を役場バージョンに代え、毎朝出勤時にそれぞれが唱和して、挨拶の励行に役立てています。
おかげ様で明るい職場になったと村民の皆様にも好評で、職員も前向きに仕事をする者が随分と増えてきたと感じています。

豊丘村は、特に子育て支援に力を注いでいます。理由は、地域の活力の源は若い生産年齢の人口にあるとの考えからです。若い方たちが家庭を持ち、子育てをし、仕事に、社会活動に活躍されている地域には活力が生まれます。もちろん、高齢者をないがしろにしているものではありません。我が村には福祉タクシーを始めとした高齢者向けの手厚い福祉施策があります。
また、ふるさと納税にいち早く取り組み、全国の多くの方から寄附を頂き、26年度4億円、27年度7億円、28年度5億5千万円となっています。返礼品は桃、梨、リンゴ、ぶどう、干し柿、松茸など地元の農産物を中心に構成され、今では桃だけでも2万1千ケースに達しています。結果として地元の農産物を贈答用の高価格で買い支え、農家の所得向上にも寄与し、農家のモチベーションアップにもつながっています。残りのふるさと納税寄附金は、子育て支援を中心に様々な施策に活用させていただいています。
まさにふるさと納税の本旨であると考えています。これも関係する職員の総意と熱意によるものです。
また、 農商工連携による「豊丘まるごと6次産業の村づくり」推進の第一歩として、来年の4月開店を目指して、道の駅「南信州とよおかマルシェ」を建設中です。
道の駅は、当村を中心とした豊富な果物・野菜・旬の山菜・キノコなどを扱う農産物直売所、レストラン、テイクアウトコーナーとして焼き立てパン、アイスクリーム、地元農家のお母さんたちのお漬物、惣菜、お弁当などの販売、テナントとして地元スーパー、喫茶店、クリーニング取次店などでスタートします。
6年後の新しい天竜川架橋、10年後のリニア中央新幹線開業を見据えて、当村の経済、文化の中心地として育て上げたいと、関係者一同全力で取り組んでいます。

◆おわりに
これからも明るく活力のある、元気な村づくりを、村民の皆様と一丸となって取り組んで行く所存です。
ぜひ長野県出身の皆様方におかれましては、今後とも豊丘村をよろしくお願い申し上げます。
最後に、貴誌へ寄稿する機会を頂きましたことに感謝し、読者の皆様方の益々のご活躍とご多幸を心より祈念申し上げます。


​豊丘村長  下平 喜隆

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