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平成30年 第1回定例議会

平成30年第1回定例議会

 平成30年第1回定例議会を招集いたしましたところ、議員の皆様方におかれましては、何かとご多用のところ、全員のご出席をいただき、条例改正並びに平成30年度当初予算案などの重要案件についてご審議頂きますことに対し、深く感謝申し上げますとともに、厚くお礼申し上げます。

 さて、日本中が大いに盛り上がったピョンチャンオリンピックも、日曜日に閉幕しました。日本は冬季オリンピックで史上最多の、金メダル4個、銀メダル5個、銅メダル4個の計13個のメダルを獲得しました。日本人選手の大活躍に多くの皆さんが胸を熱くされたと思います。

 そう言う私は、テレビにかじりつき、勝っても涙、負けても涙、また選手同士のスポーツマンシップに裏打ちされた友情に触れて、溢れる涙と、年と共に効かなくなった涙腺と体重のコントロールに、我ながらあきれはてながら毎晩歓声を送っていました。

 スポーツ先進国と比べ、日本のスポーツ選手が置かれている立場は、個人や会社に依存し、同じ種目でも国として一本化されていない状態が長く続いていたわけですが、平成27年にスポーツ庁がスポーツの振興に関する施策の総合的な推進を図ることを目的として設立されてから、少しずつ、結果が表れています。

 オリンピック期間中に報道番組のなかで、スポーツの振興のためにスポーツ納税を創設したらいかがなものか、と言う提案がある政治家からされていました。スポーツを通じて、地域の活力や、経済の活性化を図ることが地域の発展、さらには日本全体の発展につながることも予測されます。面白い提案だと感じました。


 平成30年度の予算編成方針について申し上げます。

①海外経済の不確実性に左右されながらも、日本経済は好調な局面を迎えています。しかし、地方財政を取り巻く状況は厳しさを増しており、当村においても地方交付税の減少が見込まれるほか、税収の大きな増加は見込めません。

②好調なふるさと納税についても、しっかりと取り組み、納税額をキープし、返礼品により地元特産の農産物等の販路拡大を後押ししながら、納税額の本体は子育て支援を中心とした、全世代への福祉施策に充当させていただきます。ただし、永続する制度になるかは不透明なため、過度にこれに依存しない財政運営を行っていかなければなりません。

③少子高齢化に伴う高齢者、子育て支援に要する扶助費や医療・介護等の特別会計への繰出金等の社会保障関連経費が増加しています。また、複雑化する行政需要に対応するため人件費や物件費等の経常経費も増加傾向にあります。

④平成29年度までに公共施設建設等の大型ハード事業は概ね完了しましたが、今後は既存の施設の維持修繕費の増加が見込まれます。平成28年度に策定した「豊丘村公共施設等総合管理計画」に基づき、各施設の今後の方向性(更新、廃止、他施設との統廃合等)について、利用状況や老朽化等の状況も踏まえ、検討を進めます。

⑤平成30年度は、村づくりの基本計画である「第5次総合振興計画」の後期5カ年計画(平成30年度~34年度)の初年度にあたり、本計画に掲げた村の将来像「ずっと ふるさと、もっと とよおか。」の実現に向け、着実に施策を展開します。また、地方創生のキャッチフレーズの下、人口減少の克服と地域活性化に特化した計画である「豊丘村総合戦略-未来とよおか創生プラン-」(平成27年度~31年度)に掲げた施策についても、KPI(重要業績評価指標)の達成に向け、積極的な取組を推進します。

⑥平成30年4月に開業する道の駅南信州とよおかマルシェの安定した運営を図るほか、2027年に予定されているリニア中央新幹線の開業を見据え、産業振興、観光交流、移住定住、人づくり、コミュニティ増進、土地対策等への取組を強化していきます。


 平成30年度 当初予算の重点事業について申し上げます。

(1)豊丘スタイルの戦略的創造

ア 道の駅南信州とよおかマルシェの開業と観光・交流による誘客支援

イ 県営中山間地域総合整備事業の推進

ウ 人・農地プラン実践と直接支払事業・農地耕作条件改善事業の推進

エ リニア開業を見据えた施策(豊丘まるごと6次産業、ダーチャ等)の研究・検討

(2)地域の力で育み支えるふれあいのむら

ア 定住対策の推進

イ 移住定住対策とゲストハウスの運営

ウ 防災・減災への取り組み(ソフト事業)

エ 地域づくり・コミュニティ活動の推進

オ 次期CATV施設への取組

(3)誰もが安心して健やかに暮らせる体制づくり

ア 豊丘版ACE※プロジェクトの推進

※ A:Action(体を動かす)、C:Check(健診を受ける)、E:Eat(健康に食べる)

イ 地域包括ケアシステムの推進

(4)故郷を愛し輝く未来を拓く心豊かな人づくり

ア 北小学校ICT関連機器整備事業

イ 中学校普通教室エアコン整備事業

ウ 林原多目的広場周辺整備事業

エ 村民グラウンド照明修繕事業

オ 公民館文化事業・体育事業の充実

カ 子育て環境の整備事業

キ 三保育園芝生化事業

(5)豊丘の原風景とやすらぎあふれる住環境の創出

ア 新万年橋(仮称)の架橋早期実現に向けての活動強化

イ 社会資本整備事業(佐原線及び筏橋)の早期完成

ウ 下水道事業公営企業会計移行事業

エ 水道施設更新計画策定

オ おいしい水道水供給への取組

カ 空き家対策の推進

(6)住民活動を支える行政運営

ア リニア中央新幹線事業への取組

イ 適正かつ公平な課税と収納率向上の推進

(7)豊丘村総合戦略「未来とよおか創生プラン」の取組と言うことで、

「未来とよおか創生プラン」各種事業の推進

とさせていただきました。


 村長に当選して以来、役場職員の挨拶の励行、仕事に対する前向きな姿勢と報連相による職場の風通しの確保に努める中での職員の活性化を目指してきました。お陰様で最近では他町村の住民の方からも、豊丘は元気があっていいね、と声をかけられることもあります。頑張る職員の皆さんには心ばかりではありますが、私からオリンピックにちなんでエアーメダルを授与させていただきたいと思います。

 また、具体的なインフラ整備やソフト施策については、ゆめあるての建設をはじめ、小規模特養の建設、横浜ゴム株式会社の工場誘致、(仮称)新万年橋建設の具体化、給食センターの新設、子育て支援を目的とした戸建て賃貸住宅の建設、人口増を誘導するための宅地造成、個人の新築住宅への様々な支援策、ふるさと納税制度へいち早く取り組んだ結果としての地元農産物や特産物の贈答品価格での買い上げ効果による農業所得の向上への貢献、ふるさと納税寄附金を利用しての子育て支援センターの開設や、保育園、小学校、中学校、高校生への豊丘村独自の各種の手厚い支援の強化、福祉タクシーの充実や各地のミニデイ、サロンへの支援、インフルエンザ予防接種への補助など、全世代に対する福祉施策の充実などを図ってきました。また村民生活に直結した区民会館や自治会会所建設のための手厚い村からの支援措置の条例化や、自ら作る地域づくり支援金を利用しての、地域コミュニティの活動支援など、村の将来展望を見据えた積極的な施策の展開を図ってまいりました。

 そのような積極的な展開の中で、いよいよ来月の4月27日金曜日に道の駅「南信州とよおかマルシェ」がオープンを迎えることになりました。事業の成功までの過程は、今まで豊丘村が経験したことのないほどの難しい、偏差値の高い事業です。一度オープンしたら生き物のような人と物の流れの中で、顧客のニーズを正確に読み取り、ニーズに合ったマーケティングが求められます。しかし、時代と共に顧客のニーズは変わっていくので、常にイノベーションを行い、顧客の要望を満たしていかなくてはなりません。これを繰り返すことにより顧客を創造し続けるのです。

 実は役場の仕事も村民の皆様を顧客と捉えれば同じことなのです。少し不思議に思われる方もいらっしゃると思いますが、行政の施策は少し村民の皆様のニーズや、時代に遅れていても、本当はそれではいけないのですが、村民の皆様の今のニーズに合わせるまでには、施策の立ち上げのための手続き、つまり役場担当者間の打ち合わせ、住民からの聴き取り、議会への説明、議会での議決、と様々な制約をクリアして時間をかけて実現していきます。

 それに対して、道の駅で扱う商品やメニューは、少し鮮度が悪かったり、おいしくなかったり、割高だったり、品種が流行りのものとずれていたり、ロットが合わなかったり、表示が間違っていたり、また従業員のお客様への対応が不親切だったりすれば、瞬く間に売り上げの減少につながり、経営不振に落ち込みます。一度失った信用を取り返すことは、凄まじいエネルギーが必要ですし、取り返しがきかない場合もあります。だから難しい仕事だというのです。

 ビジョニングと言う思考方法があるそうです。「目先のことから考え出すと型にとらわれやすくなり、間違えを起こすことが多い。逆に問題を克服した未来を想像して、その実現への課題を考えると、見落としがちなことが、自然に近寄ってくる」とのことです。その要は「未来を自由に描くこと」だそうです。人は目の前の材料を並べてみては「はて、何ができるか」と考えがちです。何か「重要なこと」を成し遂げたいと思っても、制約ばかり考えて諦めてしまう。しかし、大切なのは「やれない理由」ではなく、「未来のあるべき姿」を自由に描き「今、何をすべきか」を決め、行動することだそうです。

 出資募集にも216人の方々から、予定の900万円を超えるお申込みがありました。道の駅南信州とよおかマルシェに対する皆様の熱い思いが伝わってきます。お申込みいただいた個人の皆様全員に株主になっていただくよう、法人や一部の個人の皆様には、お申込株式数のご希望に沿えず、それを下回る割当とさせていただくことが必要になりましたが、2次募集も6月以降には行う予定です。2次募集にも、個人は「小さな拠点税制」による税制優遇が受けられそうです。その際には、ぜひ1回目の募集に間に合わなかった皆様や、追加出資をしていただける皆様にあっては奮ってご応募をお願いします。


 さて、本日私から提案いたします案件は、条例案件7件、予算案件11件、同意案件1件、一般案件5件であります。

 条例案件では、平成30年から32年までの第7期介護保険計画に基づく介護保険料を定める介護保険条例の改正、介護保険事業の国の法律改正等に関連する条例の新設や改正、国保事業の県広域連合化に関連する国保条例の改正、また、今月完成する田村防災センター設置条例の新設などを条例案件として上程いたします。

 また、教育長の任期満了に伴う新教育長の選任同意をお願いしたく、議案提出もしております。議員全員の同意をお願いするところであります。

 29年度一般会計補正予算では、現時点での歳出過不足見込み額の追加や減額、また、ふるさと納税の歳入見込み額追加やそれに伴う返礼品予算の追加を補正予算として計上しました。

 平成30年度豊丘村の当初予算の重点事業は先ほど述べたとおりでありますが、第5次豊丘村総合振興計画の6年度目、後期5年基本計画の初年度として着実な村政を進め、村の将来像「ずっとふるさと、もっととよおか」の実現を目指すものとし、一般会計は前年比1億8千万円減の、総額44億3000万円の当初予算としました。


 上程案件については、以上概要を申し上げましたが、詳細につきましては、副村長・担当課長よりご説明申し上げますので、ご審議、ご決定賜りますようお願い申し上げます。


平成30年3月1日        豊丘村長 下平喜隆

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