○豊丘村老人福祉法に基づくやむを得ない事由による措置の実施要領

令和元年8月13日

訓令第20号

(趣旨)

第1条 この要領は、老人福祉法(昭和38年法律第133号。以下「法」という。)第10条の4及び第11条第1項第2号の規定に基づき、やむを得ない事由による措置(以下「措置」という。)を行うために必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要領で、「やむを得ない事由」とは、事業者と「契約」をして介護サービスを利用することや、その前提となる要介護認定の「申請」を期待し難いことをいう。

2 この要領で、介護老人福祉施設とは法で規定する特別養護老人ホームのことをいう。(法第20条の5)

(対象者等)

第3条 措置の対象者は、介護保険法(平成9年法律第123号)に規定する被保険者で、やむを得ない事由により同法に規定する介護サービスを利用することが著しく困難な者とする。

2 前項の「著しく困難な者」とは、次の各号に掲げる者とする。

(1) 本人が家族等の虐待を受けている者

(2) 認知症その他の理由により意思能力が乏しく、かつ、本人を代理する家族等がいない者

(3) その他村長がやむを得ない事由と認めた場合の者

(措置の内容)

第4条 村長は、前条に規定する者で、在宅生活を継続する者に対し、必要に応じて次の各号に掲げる措置を行うものとする(以下「在宅措置」という。)

(1) 介護保険法に規定する訪問介護、夜間対応型訪問介護又は介護予防訪問介護を供与すること。(法第10条の4第1項第1号)

(2) 介護保険法に規定する通所介護、認知症対応型通所介護、介護予防通所介護又は介護予防認知症対応型通所介護を供与すること。(法第10条の4第1項第2号)

(3) 介護保険法に規定する短期入所生活介護又は介護予防短期入所生活介護を供与すること。(法第10条の4第1項第3号)

(4) 介護保険法に規定する小規模多機能型居宅介護又は介護予防小規模多機能型居宅介護を供与すること。(法第10条の4第1項第4号)

(5) 介護保険法に規定する認知症対応型共同生活介護又は介護予防認知症対応型共同生活介護を供与すること。(法第10条の4第1項第5号)

2 村長は、前条に規定する者で、施設入所が必要な者に対し、介護保険法に規定する地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設に入所させる措置を行うものとする(法第11条第1項第2号。以下「入所措置という。」)

3 上記在宅措置、入所措置を採るほか、必要に応じて、日常生活の便宜を図るための用具を給付し、若しくは貸与し、又はこれを給付し、貸与する事を委託する措置を採るものとする。(法第10条の4第2項)

(入所措置の基準)

第5条 上記第4条第2項の規定により、老人を入所措置させ、又は、入所を委託する措置は、当該老人が、介護保険法第27条に基づく要介護認定において要介護状態に該当し、かつ、入院加療を要する病態でない場合に行うものとする。

(措置の決定)

第6条 村長は、第3条に規定する者であると見込まれる者を発見し、又は関係機関等から通報を受けたときは、直ちに当該者の実態を調査する。

2 村長は、当該者が介護保険法に規定する要介護認定を受けていない場合は、必要に応じて要介護認定を実施する。ただし、急を要する場合は、次項による措置の決定後又は措置の開始後にこれを実施する。

3 村長は、第3条に規定する者で、第1項の実態調査及び前項の要介護認定の結果を基に、次の各号に掲げる事項を総合的に考慮して措置の決定を行う。

(1) 当該者の意思と尊厳

(2) 当該者及び家族等の身体及び精神の状況並びにその置かれている環境

(3) その他当該者及び家族等の福祉を図るために必要な事情

4 村長は、前項の決定を行った場合は、措置決定通知書(様式第1号)により当該者に通知する。

5 村長は、措置を決定したときは、できるだけ早い時期に措置を開始するものとする。

6 村長は、措置を決定した後、随時、当該者及びその出身世帯を訪問し、必要な調査及び指導その他必要な援助を行うものとする。

(事業の委託)

第7条 村長は、必要に応じ、法の規定による老人居宅生活支援事業を行う者又は老人福祉施設の設置者(以下「事業者」という。)第4条に掲げるサービスを提供することを委託するものとする。

2 村長は、前項によりサービスを提供することを委託する場合は、措置委託通知書(様式第2号)により、委託しようとする事業者に対し通知するものとする。

3 村長は、事業者が前項の規定による委託を正当な理由なく拒んだときは、法第20条の規定により当該事業者に措置を受託させるものとする。

(費用の支弁)

第8条 村長は、措置に要する費用を支弁する。ただし、当該措置に係る者が、介護保険法の規定により当該措置に相当する介護サービスに係る保険給付を受けた場合は、その保険給付相当額(生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による介護扶助を受けた場合はその介護扶助相当分を、又は介護保険法の規定による利用者負担の軽減措置を受けた場合はその軽減分を上乗せした額)を支弁する費用から除くものとする。

(費用の請求)

第9条 事業者は、措置に要する費用について、措置費請求書(様式第3号)により村長に請求するものとする。

(費用の徴収)

第10条 村長は、前条の規定により費用を支弁した場合は、当該措置に係る者又はその扶養義務者(民法(明治29年法律第89号)に定める扶養義務者をいう。)から、その負担能力に応じて、当該措置に要する費用の全部又は一部を徴収するものとする。ただし、被徴収者が次の各号のいずれかに該当する場合には、費用の徴収を免除することができる。

(1) 生活保護受給世帯

(2) 費用徴収によって預貯金が生活保護の葬祭扶助基準額194,000円を下回る場合

(3) り災その他特別な事情によって生計が著しく悪化している場合

(4) その他費用の徴収が著しく困難であると村長が認めた場合

(措置の変更)

第11条 村長は、措置に係る者が他の措置を受けることが適当であると認められるに至った場合は、その時点において、措置を変更するものとする。

2 村長は、措置を変更したときは、措置決定通知書及び措置委託通知書により、当該措置に係る者及び当該事業者に対し通知するものとする。

(措置の解除)

第12条 村長は、措置に係る者が次の各号のいずれかに該当する場合、その時点において、措置を解除するものとする。

(1) 介護老人福祉施設に入所すること等により、家族等の虐待又は無視の状態から離脱し、介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようになった場合

(2) 民法で定める成年後見制度に基づき、本人を代理する成年後見人、保佐人、補助人が選任され、介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようになった場合

(3) その他村長が、措置に係る者がやむを得ない事由の解消により介護保険法に基づく介護サービスの利用が可能になったと認めた場合

2 村長は、措置を解除したときは、措置決定通知書及び措置委託通知書により、当該措置に係る者及び当該事業者に対し通知するものとする。

(成年後見制度の活用)

第13条 村長は、措置に係る者が介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようにするため特に必要があると認めるときは、法第32条に規定する審判を請求するなどして、当該措置に係る者が成年後見制度等を活用できるよう援助するものとする。

(補則)

第14条 この要領に定めるもののほか、必要な事項は、村長が別に定める。

この要領は、公布の日から施行し、平成31年4月1日から適用する。

(令和3年12月7日訓令第34号)

この訓令は、公布の日から施行し、令和3年12月1日から適用する。

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豊丘村老人福祉法に基づくやむを得ない事由による措置の実施要領

令和元年8月13日 訓令第20号

(令和3年12月7日施行)