○豊丘村戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

令和6年7月3日

要綱第28号

豊丘村戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱(平成15年豊丘村訓令第3号)の全部を次のように改正する。

(趣旨)

第1条 この要綱は、戸籍情報システムの適正な管理運営を図るため、豊丘村戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 戸籍情報システム クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバ及び豊丘村税務会計課(以下「税務会計課」という。)に設置した戸籍専用端末により戸籍事務、戸籍附票事務及び人口動態調査票等の戸籍関連事務(以下「戸籍関連事務」という。)を行うシステムをいう。

(2) 戸籍データ 電磁的記録媒体に記録されている戸籍及び除籍に関する磁気情報並びに戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。

(3) 電磁的記録媒体 電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によって認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)に係る記録媒体をいう。

(4) 出力帳票 戸籍データを出力した帳票をいう。

(5) ドキュメント クラウド運用マニュアル、端末運用マニュアル、詳細設計書、構成情報管理ファイル、その他戸籍情報システムに関する仕様書をいう。

(6) 端末装置 クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバ及び専用回線によって結ばれた戸籍データを入出力するための装置をいう。

(事務処理の基本方針)

第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。

(戸籍データ保護管理者の設置)

第4条 戸籍情報システムの適正な運用及び戸籍データの保護について統括的管理を行うため、戸籍データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置く。

2 保護管理者は、税務会計課長をもって充てる。

(保護管理者の職務)

第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適正に管理されるよう努めなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システムに事故が発生したときは、速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、戸籍事務管掌者である村長に報告しなければならない。

4 戸籍事務管掌者は、前項の報告があった場合は、復旧のために必要な措置を講ずるとともに、再発を防止するための措置を講じなければならない。

5 保護管理者は、戸籍情報システムの点検を委託して実施する場合は、戸籍データの保全及び保護に関する適切な措置を講じなければならない。

(端末装置取扱責任者)

第6条 端末装置の適正な管理運営をするため、端末装置取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置く。

2 取扱責任者は、税務会計課窓口係長をもって充てる。

(戸籍データの保護)

第7条 保護管理者は、戸籍データの漏えい、滅失及び毀損等の防止に必要な措置を講じなければならない。

2 端末装置は、来庁者からは内容を読み取ることができない位置及び角度に配置しなければならない。

3 戸籍データは、電算処理を行う他の業務と連動して処理してはならない。

4 戸籍データは、これを他の業務に利用してはならない。

5 戸籍データは、不要となった時点で、速やかに裁断その他復元できない方法により処分しなければならない。

6 戸籍データは、法令に定めがある場合を除き、外部に提供してはならない。

(電磁的記録媒体の管理)

第8条 保護管理者は、電磁的記録媒体を次の各号に掲げるところにより適正に管理しなければならない。

(1) 電磁的記録媒体は、施錠ができ、かつ、持ち運びができない保管用具に保管する等の安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。

(2) 電磁的記録媒体の管理については、名称、作成期日その他必要な事項を台帳に記録しておくこと。

(3) 電磁的記録媒体を破棄するときは、記録内容を消去した上で、焼却、裁断その他復元できない方法により処分すること。

(4) クラウドサービスにおいては、戸籍サーバの電磁的記録媒体の交換や廃棄を物理的に管理することができないため、データセンターが適切な廃棄を行っていることを証明する外部認証(PCIDSS)を取得しているデータセンターを採用することで適切な廃棄が行われていることを担保し、戸籍データの漏えいを防止することとし、保護管理者は、必要に応じて認証取得の継続性を確認すること。

(出力帳票の管理)

第9条 保護管理者は、出力帳票を次の各号に掲げるところにより適正に管理しなければならない。

(1) 保管しておく必要のある出力帳票は、施錠ができ、かつ、持ち運びができない保管用具に保管する等の安全を確保すること。

(2) 保管しておく必要のある出力帳票は、作成期日その他必要な事項を台帳に記録すること。

(3) 出力帳票を破棄するときは、焼却、裁断その他復元できない方法により処分すること。

(ドキュメントの管理)

第10条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。

2 取扱責任者は、ドキュメントの外部への持ち出し、複写又は破棄をするときは、保護管理者の承認を得なければならない。

(戸籍サーバのアクセス管理)

第11条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際して、業務処理範囲に限定した権限の範囲で、許可された操作者にID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者(以下「戸籍情報システム事業者」という。)の権限について制限を設け、権限を付与された者(以下「正当権限者」という。)以外の者の利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に戸籍サーバへのアクセスに関する履歴を常時記録させるとともに、必要に応じて当該履歴を戸籍情報システム事業者に請求することにより、利用状況を確認しなければならない。

4 保護管理者は、緊急時の体制として戸籍情報システム事業者から保護管理者に連絡があったときは、直ちに対応を協議する体制を設けなければならない。

(戸籍データのアクセス管理)

第12条 前条の規定は、戸籍データのアクセス管理について準用する。この場合において、同条中「戸籍サーバ」とあるのは、「戸籍データ」と読み替えるものとする。

2 保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスについては、緊急時の保守作業においてのみ許可し、保守作業に必要な権限を設定したID及びパスワードを付与しなければならない。

(戸籍情報システムのアクセス管理)

第13条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍情報システム操作権限を制限することとし、戸籍情報システムのバージョンアップ後の動作確認等は、取扱職員が実施する。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍情報システムへのアクセスについては、バージョンアップ及び緊急時の保守作業において許可し、必要な権限を設定したID及びパスワードを付与しなければならない。

4 保護管理者は、戸籍情報システムのアクセスに関する履歴を常時記録し、必要に応じて利用状況を確認しなければならない。

5 保護管理者は、緊急時の体制として戸籍情報システム事業者から保護管理者に連絡があったときは、直ちに対応を協議する体制を設けなければならない。

(パスワードの管理及びアクセス権限の漏えい防止の措置)

第14条 戸籍サーバ、戸籍データ及び戸籍情報システムにアクセスするためにIDとパスワードを付与された者は、当該ID及びパスワードが他者に漏れることなく適切に管理運用しなければならない。

2 保護管理者は、ID及びパスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に管理しなければならない。

3 保護管理者は、ID及びパスワードを当該取扱職員以外の者に漏らしてはならない。

4 取扱職員は、自己のID及びパスワードを他人に漏らし、又は使用させてはならない。

5 戸籍情報システム事業者は、ID及びパスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない。

(取扱状況の把握)

第15条 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ、常に戸籍情報システムの取扱状況を把握しておかなければならない。

(1) パスワードの使用状況

(2) 端末装置の管理状況

(3) 戸籍情報システムの使用状況

(4) ドキュメントの管理状況

(5) その他戸籍情報システムの運用に関すること。

2 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し、必要に応じて次の事項に関する資料の提供を求め、取扱状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍サーバの使用状況

(2) 戸籍データの使用状況

(端末装置の操作)

第16条 端末装置は、取扱職員でなければ操作することができない。

2 端末装置の操作は、戸籍事務及び戸籍関連事務に必要な場合以外に行ってはならない。

(機器及びソフト等の管理)

第17条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、戸籍情報システムに係る機器及びソフト等を管理しなければならない。

(戸籍データの重要性等についての研修の実施)

第18条 保護管理者は、戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の向上とシステム安全対策の推進を図るため、新任の取扱職員及び取扱職員に対して年1回以上の研修を実施しなければならない。この場合において、新任の取扱職員に係る研修については、着任後できるだけ早い時期に実施しなければならない。

(守秘義務)

第19条 戸籍情報システムに関する事務に従事する者は、その事務処理について知り得た情報を漏らしてはならない。その職務を離れた後も同様とする。

(戸籍データ保護会議)

第20条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。

2 会議は、保護管理者が必要に応じて、戸籍データ保護に係る事務について開催するものとし、保護管理者が会議の議長となる。

3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。

4 会議の庶務は、税務会計課窓口係において処理する。

(その他)

第21条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、村長が別に定める。

この要綱は、令和6年8月13日から施行する。

豊丘村戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

令和6年7月3日 要綱第28号

(令和6年8月13日施行)