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議会第1回定例会

 令和4年議会第1回定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様方におかれましては、何かとご多用のところ、ご出席をいただき、条例制定・改正並びに令和4年度当初予算案などの重要案件についてご審議いただききますことに対し、深く感謝申し上げます。

さて、先日2月14日に村議会議員6期目の下平豊久さんが任期の途中でお亡くなりになりました。悪性リンパ腫で闘病中の出来事でした。議員在職中には14年間議長を務められ、最後は長野県町村議会議長会の会長まで務められました。私も議員時代に初めて総務産建委員長を拝命した折、委員会報告の原稿を頂き参考にさせていただいたり、経営者協議会や議会の旅行を共にしたりと、大変にお世話になりました。日本酒が大好きで、宴会で歌うカラオケもなかなか人生観に溢れた趣味の良い曲を歌われていました。ご冥福をお祈りいたします。

住民監査請求並びに勧告についてお詫び申し上げます。

新聞紙上でも報じられました、豊丘村元職員からの嘱託職員、現在の会計年度任用職員の報酬額の決定に際しての不公平な運用に対しての監査請求が起こされました。

これは平成29年度採用の豊丘村嘱託職員のうち一人に本来規定の無い経験年数加算をした、不当な報酬額の決定、支出があったため、加算支出した分について決裁権者から村へ賠償を実施させる。というものです。

この請求に対しての監査委員から監査の結果の指摘を受けた内容は、指導監督責任として、村長・副村長には今回の報酬決定に対して一切かかわった事実はなく、両者への賠償責任は求めないが、部下である当時の総務課長への指導監督責任があったと判断する。

また、対応措置遅延責任として請求者より情報提供があった後、令和2年度において修正の意志が両者にあったことから、該当職員の報酬決定について適切ではないことの認識は、以前より両者にあったと判断し、解決方法を検討していたことは確認したが、諸問題の処理が必要であったとしても、解決までに時間がかかったことについては、両者に対応措置遅延の責任を認める。というものでした。大変にご迷惑をお掛けしたことに対して、村民の皆様並びに職員の皆様にはこの場をお借りしてお詫び申し上げます。

今後、特定の者に権力の集中をさせない、風通しの良い組織作りに努めるとともに、複数の者によるチェック体制の構築に努めていきます。

さて、新型コロナウイルス禍の生活も3年目に突入しました。この間、新型コロナも変異を繰り返し、人類が最新科学医療技術を駆使して作り上げたRNAメッセンジャーワクチンの感染予防効果をもブレイクスルーして、現在はオミクロン株と呼ばれるタイプの新型コロナが幅を利かせています。さらに新しいタイプの変異株も出現しているようです。

どうも新型コロナには終わる息と書く終息は残念ながら無いようです。その証拠に、季節性インフルエンザは毎年やってきます。

現在流行しているオミクロン株についてもその特性が判明してきました。感染力はかなり強いものの、全世代としての致死率は季節性インフルエンザの5分の1程度であること、重症化率は高齢者においては高めであることなど、また、ワクチン接種が重症化に対してかなり効果的であるなど様々な治験が積み上がっています。

ご存知のように、3回目のワクチン接種が進んだイスラエル、イギリス、オランダ、デンマーク、アメリカ、オーストラリアなどでは新型コロナに対する特別な規制を外し始めました。我が国においてもワクチン接種や経口薬の普及を鑑みながら早い段階で以前の生活を取り戻し、子どもや若者たちが闊歩できる社会環境を国として取り戻すことが急がれます。そのための政治のリーダーシップとマスコミの報道姿勢が今こそ問われています。

ロシアのウクライナ侵攻について一言触れさせていただきます。

国連の常任理事国で世界第2位の軍事力を持ち、核弾頭6千発余を保有するロシア軍が隣国のウクライナに軍事侵攻し、ウクライナ全土で母国を守るために立ち上がった市民やウクライナ軍との間で激しい戦闘が始まっています。プーチン大統領はNATOの反撃を抑えるために核兵器使用をちらつかせて西側陣営を恫喝しています。これに対して、早い段階から軍事力を行使しないと表明してきた米国のバイデン大統領も、このプーチン大統領の恫喝に対して、ロシアには第3次世界大戦か、これまで類を見ない規模の経済制裁以外ないと断言しました。

ロシアと経済的に関係が深いドイツやイタリアも巻き込んで、ロシアに対する金融制裁として米・欧・カナダの6か国と欧州連合EUでの追加制裁が決まろうとしています。その一つがロシアの意表を突き、市場としてもサプライズなロシア中央銀行に対する制裁で、米連邦準備理事会いわゆるFRBにロシアが持つドル資産を凍結するものです。ロシアが世界に保有する外貨準備高は6300億ドルで、そのうちドルやユーロは5000億ドルとみられ、これら資産の凍結でルーブルの暴落は確実となることです。

さらには、国際決済網である国際銀行間通信協会SWIFTからの締め出しをロシア大手銀行に対して行うことで、国際送金を事実上停止するという極めて厳しい制裁が課されそうです。日本の岸田首相も同調する姿勢を示しました。

すでにお気付きの方も多いと思われますが、かつて日本が太平洋戦争へ突入していった構図と様々な場面であまりにも似通っていると感じるのは、私だけでしょうか。なんとか平和への落としどころを世界のリーダー達には英知を絞って描き出していただきたいものです。

暗い話ばかりでしたが、予算本体の話に移る前にリニア中央新幹線に関連してお伝えします。豊丘村の名誉村民でもあられる、京浜急行電鉄株式会社の名誉会長まで務められた片桐典徳さんを検証するための資料館特別展を、11月下旬の公民館文化祭作品展に合わせて行いました。それに合わせて京浜急行のOBの方が来村された訳ですが、常々リニア中央新幹線の開業に向けてこの飯田下伊那地域の将来を展望する中で、地元の知恵の結集はもとより、一皮違うフェーズへ向かわせるには大手のデベロッパーの知恵や資金力も必要であろうと考えていた私は、この機会に何とかして京浜急行とのコネクションを持ちたいと思い、展示を担当された唐澤資料館長に京浜急行のOBとの面会をお願いしました。

お陰様で来村された長岡さんの紹介で話が順調に進み、2月1日には、原田社長や、故片桐名誉会長を良く知られている顧問の小谷さんと昼食を共にしながら、リニア開業後の豊丘村、飯田下伊那の可能性に向けて話が弾みました。今後の連絡窓口となる部署の責任者も紹介していただきました。縁を大事にこれからの展開を視野に入れていきたいと考えています。御年89歳で現在神奈川県黒岩知事の後援会長も務めておられるとの小谷顧問からは、当時、故片桐会長の指示で豊丘村の松茸をどれほど各方面に付け届けたかと言う話も聞かせていただきました。

また、信州大学の新しい学部の誘致活動のために2月22日には、広域連合長である佐藤飯田市長と、伊坪広域連合議会議長、飯田商工会議所原会頭と共に信大松本キャンパスの中村学長を訪問し、リニア開業による飯田・下伊那の可能性を伝えてまいりました。信大としても大いにこの地域の将来性に関心を示していて可能性を感じることができました。さらに力強い誘致活動を発信しなくてはなりません。



さて、令和4年度の予算について申し上げます。

ご存知のとおりコロナ禍に日本社会が突入して3年目に入りました。百年前のスペイン風邪の時は、おおよそ3年でピークを過ぎました。当時に比べると桁外れに医療技術は進歩しています。結果として新型コロナの感染や社会的影響が短くなるのか長くなるのか、捉え方によりよくわかりません。しかし、欧米の状況から今年度が日本においてもウィズコロナ、アフターコロナもしくはポストコロナのどれかの状況になることは間違いありません。

今まで様々な施策を豊丘村活性化のために実行してきました。南信州とよおかマルシェが良い例ですが、それぞれの施策は作って終わりではありません。いかにそれぞれの施策がリアルタイムで村民の皆様の生活や生きがいにとって価値のあるものとしての存在であるかが重要です。

そのために、まん延防止措置期間中ではありましたが、他町村に先駆けて2月8日から、かなりの施設で使用制限を緩和し、利用する皆さんの判断にゆだねる事として開放してきました。令和4年度とすれば特に目新しい施策は用意してありませんが、新型コロナウイルス禍からの復活の年とするために、行政の陥りやすい遅れ遅れの対応から脱却したタイムリーな施策の実行を心掛けて村政に臨みたいと思います。

さらに、令和4年度は令和5年度から14年度までの第6次豊丘村総合振興計画策定の年となります。現在予測される様々な課題を直視しながらリニア開業に向けての夢もふくらませる振興計画の策定を目指します。

(1)村づくりの基本計画の策定・推進

・ 「第6次豊丘村総合振興計画」(令和5~14年度)の策定〔全庁〕

・ 「国土利用計画 豊丘村計画(土地利用計画)」(令和5~14年度)の策定〔総務課〕

・ リニア開業を見据えた地域づくりの推進、下伊那北部エリアの地域づくり構想の推進〔総務課〕

・ 「未来とよおか創生プラン(第2期)」(令和2~6年度)の推進〔全庁〕

(2)豊丘スタイルの戦略的創造

・ リニア開業を見据えた産業振興の推進〔産業振興課〕

・ 道の駅「南信州とよおかマルシェ」を核とした地域振興とサイクリングロードの整備〔産業振興課〕

・ 実質化された「人・農地プラン」の実践〔産業振興課〕

・ 県営中山間地域総合整備事業の推進〔産業振興課・建設環境課〕

・ 森林環境譲与税を財源とした森林経営管理制度の推進〔産業振興課〕

(3)地域の力で育み支えるふれあいのむら

・ 定住対策の推進〔総務課〕

・ 移住定住事業並びに新規就農者支援と住宅対策の推進〔産業振興課〕

・ 防災・減災への取組み(防災アプリ普及、ソフト事業)〔総務課〕

・ 災害時住民支え合いマップの取組み〔健康福祉課〕

・ 地域づくり・コミュニティ活動の推進〔総務課〕

・ CATV代替施設・設備の移行完了〔総務課〕

(4)誰もが安心して健やかに暮らせる体制づくり

・ 高齢者保健事業と介護予防の一体的実施〔健康福祉課〕

・ 地域包括ケアシステムの推進〔健康福祉課〕

・ 認知症施策の充実〔健康福祉課〕

・ 健康増進対策や予防・健康管理の推進(感染防止策や予防に配慮した健診・健康教室の充実)〔健康福祉課〕

・ 地域づくりと暮らしの安心確保(重層的支援体制の整備、ひきこもり支援)〔健康福祉課〕

(5)故郷を愛し輝く未来を拓く心豊かな人づくり

・ 令和5年度に向けた「子ども家庭総合支援拠点」体制づくり〔教育委員会事務局・健康福祉課・子ども課〕

・ 学校施設・設備の充実(新型コロナウイルス対策、ICT教育の推進〔タブレットの更新〕)〔教育委員会事務局〕

・ 公民館・社会教育事業の充実(夏休みこども宿泊体験・レンタルサイクル体験等SDGsの観点からの事業への取組みを推進)〔教育委員会事務局〕

・ コミュニティスクール・みらい塾等の地域学校協働活動の推進〔教育委員会事務局〕

・ 長野県電子図書ネットワーク事業への取組み〔教育委員会事務局〕

・ 中央保育園プール槽改修工事〔子ども課〕

(6)豊丘の原風景とやすらぎあふれる住環境の創出

・ 社会資本整備総合交付金事業(村道佐原線)の早期完成〔建設環境課〕

・ 竜神大橋の早期完成に向けた活動と事業調整〔建設環境課〕

・ 天竜川堤防嵩上げ工事(北市場三)における事業調整〔建設環境課〕

・ 水道施設更新事業〔建設環境課〕

・ 水道水おいしい水研究事業〔建設環境課〕

・ 下水道事業ストックマネジメント計画策定事業〔建設環境課〕

・ ごみ減量化事業(家庭用生ごみ処理機補助金)〔建設環境課〕

・ 太陽光発電・蓄電システム設置補助金〔建設環境課〕

(7)住民活動を支える行政運営

・ 自治体DXの推進(行政手続きオンライン化・基幹系システム標準化、国保システム標準化改修)〔総務課・税務会計課・健康福祉課〕

・ リニア中央新幹線建設対策〔総務課〕

・ 個人番号カード(マイナンバーカード)取得促進〔税務会計課〕

・ 役場庁舎施設改修(庁舎1階各部屋・保健センターの照明LED化、空調改修、職員駐車場舗装修繕)〔総務課〕

以上、総花的な羅列ではありますが、令和4年度当初予算の骨格を申し上げました。



さて、本日私から提案いたします案件は、条例案件10件、予算案件13件、一般案件5件であります。

条例案件では、公共施設等維持整備基金条例ほか1件の条例新設、非常勤特別職の報酬の引き上げ、令和3年度の人事院勧告に基づき、常勤特別職と議会議員、一般職職員の期末手当の支給率を引き下げるための条例改正などを上程いたします。

令和3年度一般会計補正予算では、現時点での歳出過不足見込み額の追加や減額、また、ふるさと納税の歳入見込み額追加や、そのことに伴う返礼品・手数料などの追加を補正予算として計上しました。なお、一般会計補正予算第9号については、新型コロナワクチンの3回目接種に必要な経費、県からの交付金を財源とした、新型コロナ第6波の影響を大きく受けている村内事業者へ一律10万円の支援金を給付する事業経費を中心に計上しました。この関係は、早急な対応が必要なため、3月議会で例年どおりのご審議をいただく補正予算とは切り分けて編成しています。本日の即決についてご配慮いただきますよう、よろしくお願いいたします。

令和4年度当初予算における重点事業の内容は、先ほど触れたとおりであります。現在の総合振興計画をベースとした着実な村政の推進、新型コロナ感染症対策に対応するための事業費、また、公共施設の機械・設備改修経費などを計上し、一般会計の総額は前年度比3.2%増の、48億400万円の当初予算として編成させていただきましたので、よろしくお願いします。

上程案件については、以上概要を申し上げましたが、詳細につきましては、副村長・担当課長よりご説明申し上げますので、ご審議、ご決定賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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