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議会第1回定例会

さて、再選を果たしたドナルド・トランプ大統領は、選挙戦の公約実現に向け、数々の大統領令にサインして、施策を実行に移そうとしています。かなり過激な施策も含まれていることはご存知のとおりですが、すべて議会が認めるかは不透明です。
しかし、バイデン政権下では、解決の糸口さえ示せなかったウクライナ戦争や、パレスチナ問題も、当事者を含めての対話が始まり、停戦に向けての具体的な交渉が始まりました。国連の安全保障理事会でも、停戦に向けての決議が採択されました。もちろん、交渉事は、力が強い者に有利に働くことは、自明の理です。
残念ながら、国家間の紛争はそれぞれに譲れない、それぞれの真実があります。客観的な公正は、非当事者のみに存在します。
関税を武器に、様々な2国間交渉も、凄まじいスピード感で各国と始まりました。
明治時代の初めのころ、西欧人がカードゲームを楽しんでいると、盛んにトランプと言う声が聞こえることから、プレイングカードをトランプと日本人は呼ぶようになりました。しかし、トランプは切り札の呼び名でした。
ヨーロッパで続く、経済の低迷と、難民・移民問題の影響で、ついにあのヒットラーを生んだドイツでも、afdと呼ばれる右翼政党が第二党となりました。右傾化が続く世界政治は、民主主義国の市民にとって、何か宿命的な陥穽、つまり落とし穴を感じます。
一昨日のトランプ大統領とゼレンスキー大統領の公の場での言い争いは、ロシアのプーチン大統領を利するだけです。
世界の平和と安定を願うばかりです。
リニア中央新幹線に関連して申し上げます。
京浜急行電鉄の社長・会長・名誉会長、さらには民営鉄道協会会長など数々の要職を務められ、温厚な人柄と、繊細かつ豪快で的確な決断力に定評のあった、豊丘村林里出身の片桐典徳さんが亡くなられて33年になります。
京浜急行は品川と横浜を拠点に、神奈川県内、さらには羽田空港を結ぶ私鉄大手です。さらにはデベロッパーとしての機能を合わせ持ち、鉄道事業はもとより、不動産事業、レジャー、サービス事業、流通事業など、幅広い事業を展開しています。
これに着目した私は、4年程前に当時の原田社長にコンタクトをとり、リニア中央新幹線の駅が伊那谷にできることから、この地域の将来の発展を見据えて、京浜急行の知恵や知識、力を貸していただけないかとお願いに行きました。
横浜の本社にお伺いしたところ、原田社長と当時顧問を務められていて、黒岩神奈川県知事の後援会長もされている、90歳の小谷さんも同席をいただきました。片桐名誉会長をよく知る小谷さんからは、会長の指示で豊丘の松茸を、様々な関係者にしっかりと配られた、昔話をいただきました。
コロナが明けたら、再度お話をとのことで、帰りに再開発中の品川駅周辺の現場を見学させていただきました。
一昨年、コロナも落ち着いた頃に、再度お願いをしたところ、京浜急行としては現在のところ、リニア新幹線長野県駅開発には、特に予定が無いと、断られてしまいました。
非常に残念な私は、この件を阿部長野県知事に相談したところ、知事は前職が横浜市副市長であったことから、原田社長を良く知っておられて、即座に、リニア中央新幹線が品川発であることなどから、何とか協力を得られるように必ず機会を設けましょうと、快く引き受けていただきました。
知事が動いていただけた結果、さる2月7日に品川プリンスホテルで、現在は会長である、原田会長と、川俣社長他役員の皆様と、長野県側は知事他関係者と私、高田飯田副市長の面会が実現できました。佐藤市長は当日、三遠南信道・リニア期成同盟会と重なり参加できなかった訳です。
知事からも、世界で初めてのリニア中央新幹線の開業は、とても大きなプロジェクトで、地元行政や大学、民間のみでは対応しかねる規模であり、ぜひともお力を借りたいと発言がありました。
今後、広域連合会議などでも顔合わせをお願いしながら、関係を深め、具体的な何かが具現化すれば、地域活性化のたたき台として、機能し始めることと、期待は膨らみます。
さて、令和7年度の村の重点事業について申し上げます。
令和5年度からスタートした「第6次総合振興計画」の「施策の大綱」の10の基本目標で分類し、簡潔に報告させていただきますと、
(1)豊丘らしさを生かした産業振興においては、
・リニア時代を見据えた産業振興事業の推進 ・道の駅を核とした地域振興事業の推進 ・地域計画の見直しと具現化の推進では、(勝負平クラインガルテン整備と運営体制の構築/河野新田集落営農の導入) ・有害鳥獣対策事業の推進 ・森林整備事業の推進 としました。
(2)若者の移住・定住促進では、 ・移住定住事業の推進として、(宅地造成事業) をさらに図り また、・りんごっ子公園遊具改修事業 を実施します。
(3)交流人口・関係人口の拡大としては、 観光地域づくり事業 を推進します。
(4)未来を担う子ども・若者の育成では、 新年度から新たに ・こども家庭センター設置・運営 を始めます。
また、・保育園施設・設備等保育環境の充実 ・自然保育(やまほいく)の充実 を図ります。
そのほか、学校ICT教育推進(タブレット更新) ・中学校プール授業民間施設利用 ・(給食センターほか)の照明LED化 も行います。
(5)生涯を通じた学びと文化の創造・継承として、 ・公民館・社会教育事業の充実(SDGsの観点からの取組、地域学校協働活動の推進) ・(社会教育施設、社会体育施設)の照明LED化 を実施します。
(6)誰もがいきいきと安心して暮らせる地域づくりとしまして、
・豊丘村健康増進計画・豊丘村データヘルス計画の推進 ・地域包括ケアシステムの深化・推進 を実現します。
また、新年度から ・福祉医療給付事業18歳以下の医療費窓口負担無償化 を行います。
そのほか、 ・(憩の家、勤労者福祉センター、介護予防拠点施設はつらつ)の照明LED化 を実施します。
(7)安全・安心を守る基盤整備と体制強化では、・地区防災マップ時点更新などの防災・減災への取組を充実します。 また、・地域防災計画・国土強靭化地域計画の見直し を実施いたします。
(8)快適かつ自然と共生した生活環境の整備については、
・水道施設更新事業としては、引き続き河野・伴野地区の水道管を更新します。
また、・豊丘浄化センター長寿命化工事の一環として(自家発電設備更新) を実施いたします。
・太陽光発電・蓄電システム設置補助も継続します。
・一昨年まで燃やすごみとしていたプラ資源等ごみの再資源化をさらに推進し、ごみ減量事業などにも継続して取り組みます。
(9)コミュニティの強化と協働・連携の推進では、地域づくり・コミュニティ活動の推進を引き続き図ります。
そして、村政施行70周年記念として各種事業 を実施いたします。
(10)戦略的なむらづくりの推進として、 ・自治体DXの推進 ・ふるさと納税額の確保と返礼品の充実 ・リニア中央新幹線建設対策などを柱として推進します。
また、 ・基幹系システムの標準化 ・住民記録、戸籍システム等の標準化 ・戸籍への振り仮名記載 を図ります。
さて、本日私から提案いたします案件は、条例案件11件、予算案件9件、一般案件4件、人事に関係した同意案件2件であります。
条例案件では、職員給与に関係した条例など、国の法・規則改正に伴う条例の一部改正を中心に上程します。
令和6年度一般会計補正予算では、現時点での歳出過不足見込み額の減額や追加、また、ふるさと納税の歳入見込み額の増額、ふるさと納税の増額分の一部については、今後の財政出動に備えるために、公共施設等維持整備基金へ2億5千万円を積み立てるよう計上しました。
令和7年度当初予算における重点事業の内容は、先ほど申し上げましたが、令和7年度一般会計当初予算は、総額56億9,000万円を計上し、対前年度比でプラス5億円、率にしてプラス9.6%となり、昨年度を抜いて過去最大の規模となりました。
この要因としては、クラインガルテン整備事業や村内公園の遊具設置事業、村内公共施設の照明のLED化工事のほか、児童手当の対象年齢、受給対象者が拡大されたことによる扶助費の増、国・人事院勧告に合わせた職員給与の改定による人件費の増が挙げられます。また、全国的に燃料費や資材費等の高騰が続いており、手数料や委託料など経常的な経費の増加も、全体的に財政規模を押し上げる要因となっています。
3年目となる村づくりの総合計画「第6次総合振興計画」に基づき、健全財政を維持しながらも、様々な課題に長期的な視点で戦略的に対処していく方針で編成させていただきましたので、よろしくお願いいたします。
上程案件については、以上概要を申し上げましたが、詳細につきましては、副村長・担当課長よりご説明申し上げますので、ご審議、ご決定賜りますようお願い申し上げます。